『華氏451度』レイ・ブラッドベリ

読書
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今回紹介するのは、レイ•ブラッドベリの『華氏451度』です。この本は60年以上前に書かれた本ですが、かなり今の現実に近くて鳥肌が立ちました。この本はNHKの「100分de名著」という名著を100分で説明する番組で紹介されていてかなり面白うそうだったので購入しました。ではどんな話か見ていきましょう。

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内容

 本が焼かれていくといくディストピアを描いた作品です。物語の世界では、現代のようにスピード感が上がった世界で、現代にはない昇火士という職業があります。この人たちは本を持っている人を見つける、または通報を受けると駆けつけて本を燃やします。なのでこの時代では本を持つことは危険とされています。

すごい時代だ、、、

また、本が焚書されているのは禁止されているからではなく、社会のスピード感が上がり大衆が選んで読まなくなったと言う理由からです。現代を見ていても短いコンテンツが好まれる傾向になっていますね。

主人公:モンターグの葛藤

主人公であるモンターグは昇火士なのですが、危険を冒して本を持つ人がいる現実を目にし、本には何かがあると直感的に感じ、本を焼く現場でこっそり何冊か本を持ち帰ります。本を読むようになったモンターグは本の内容が全く分かりませんでしたが、そこには何か大切なものが含まれていることが直感的にわかりました。モンターグは上司から、これ以上余計なことをしないように言われますが自分の気持ちを抑えることができず、妻や知り合いに本を持っていることを明かしてしまうのです。モンターグは警察官から追われる身となってしまい、逃げることになります。

モンターグの妻:ミルドレッド

彼女もこの物語では大きな役割を果たします。彼女の役割は、現代の我々の投射です。つまり、TVに囲まれ、常にイヤフォンをしてコンテンツを楽しむ。本書で無線イヤフォンは耳にはめる「巻貝」として出てきます。ミルドレッドは考えることを放棄し、常にメディアに没頭します。本とは対極にある人物です。本は読みながらゆっくりと自分の脳を経由して考えることができますが、コンテンツを楽しむだけのミルドレッドは夫であるモンターグが本に執着する理由が分かりません。またミルドレッドはストレスが溜まると、オーバードーズをしたり、ものすごいスピードでハイウェイを運転したりします。ここから感じることは現代のような考えなくても楽しめる社会は、同時にストレスが溜まりやすいことを暗示しているのかもしれません。

本の内容を伝承するものたちとの出会い

終わりがかなり考えさせられます。逃げるモンターグは山奥に入り込みました。そこで火を囲みながら語り合う人々に会うのです。彼にとって火は本を焼くものでしかなかったのですが、ここで見た火は温める火でした。彼らはモンターグと同じ境遇で本を所持していたことで追放されてしまったのでした。しかし、彼らは本を暗記していたのです。つまり彼ら一人一人が本なのです。彼らは世界を回り自分たちが暗記したものを共有し合っていました。

本がなくても、知識はこうやって伝わるんだね。

個人的に思うこと

こんな世の中では生きたくないな~と思う反面、現代に少し似ている感じもします。 本作の中では、台詞が与えられ自分が参加できるテレビ番組、小型通信機など今に近いものが出てきます。

現代でもクイズ番組が多くて視聴者参加型の番組が多いですよね、、、

1番驚いたのが、『巻貝』です。メディア中毒であるモンターグの妻、ミルドレッドが1日中つけているのが『巻貝』です。これは、今で言うところのAir Podsです。無線のイヤフォンです。辺りを見回すとたくさんいると思います。僕もその1人です。笑 

60年前の本なのに、、すごい

社会のスピード感が上がると、メディアや情報が簡潔化、単純化されていきます。テレビやネットを見ていてもそうです。その分、過程が省かれていくと私は考えます。物を考えるときは結論も大切ですが、そこに至るプロセスのほうが重要だと私は考えます。

本から得られる本質的な情報はかなり貴重だと改めて実感することができました。ドイツで行われた焚書の様子をインターネットで調べると『ベルリンの本のない図書館』と言う写真がありました。気になる人は調べてみてください。

かなり面白いです。考えるいいきっかけになりそうです。家にいる時間が増えて本を読む機会が増えた人もいるのではないでしょうか?

気になる方は是非👍

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