先日かなり面白い本を読みました。
ECOLOGICAL APPROACHです!
エコロジーとは生態学という意味です。あれ?これスポーツと関係なくない?と思いますよね。
実は、大アリなんです。少し自分なりにくだいて説明すると、生態系=”周囲との関係”という風に考えていいと思います。
スポーツでは、相手選手や味方の動きなど自分だけでなく周囲またはコートのサイズ、ゴールの位置などの制約を考慮・見てプレーしますよね。
エコロジカル・アプローチとはまさにそのことを言っています。
いままでの指導方法はバスケならドリブル100回、シュート1,000本などDFや予備動作を考えずにそのプレーを切り取って指導する場面が結構あったと思いますが。
そのような練習をする場面も必要だと思いますが、試合で使えない、試合で練習したことが出ないという経験はありませんでしたか??
原因は考慮すべき周囲の状況を考えていない、練習に入れていないからです。
そこで求められるのがエコロジカル・アプローチです!
本の中ではサッカーの例が多かったのですが、コートのサイズを変える、時間を設定する、オフェンスの条件に制限をつける、など制約をつけることで試合に近い状況ができます。
キーワードは”制約”
そして、これらの練習をすることで周囲の状況を見ることが必然と求められます。
では、バスケではどのように生かしていくか?考えられる例を提示していきます。
バスケ✖️エコロジカル・アプローチの例
◎クローズアウトの状況から1-1(状況の制約)
◎2-1,3-2のアウトナンバーの練習(制限時間をつける)→試合では2-1,3-2の場面は一瞬であることを練習で取り入れる。
◎ドリブル100回ではなく、DFをダミーでつけたシチュエーションドリルにする。
◎フィニッシュドリルではフリーでやるのではなく、ディフェンスをダミーでつけて試合に近くする。
◎ランメニューでは「自分を追い込め!」ではなく、秒数と本数で制限をつけてノルマ形式にする。
など、コーチが条件をつけていくことで、選手も自分で考えるようになるし、精神論的なアプローチも減ると思います。
精神論的なアプローチも必要な場面もあると思いますが、練習に複雑さを出し、試合に近い
本の中ではコーチは制約、制限、ルールメーカーのプロであるべきであると書かれていました。まさにその通りだと思います。
スポーツは基本的に制限、制約の中でプレーすることになります。練習でできないことは試合ではできません。試合で練習したことが出ないことには、必ず原因があります。
ここで、NBA選手のカイリー・アービングのエピソードを紹介します。彼はフィニッシュ時のボールに回転をかけてトリッキーなシュートを打つことで有名です。それは子供のころに身につけたようです。
子供の頃にプレーしていたストリートコートのボードが割れていて、そこに当てるとシュートが入らないので、特殊な回転をかけないといけない環境だったらしいです。環境的な制約があり、考えた結果彼のトリッキーなシュートが生まれたのです。このように、制約から得られるものはかなり大きいことがわかります。
以上が、エコロジカル・アプローチとバスケットボールになります。今回紹介したのは、ほんの一部なので気になった方はぜひ読んでみてください!!
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