「それでも生きる」 コヘレトの言葉 NHK「こころの時代」

読書
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今回は、NHK「こころの時代」シリーズ

小友聡さんの『それでも生きる』旧約聖書「コレヘトの言葉」です。

これは全巻39巻の聖書の中にある、12章からなるコレヘトという人が書いた部分です。

私はこの本を読む前、かなり悩んでいる時期でした。どのように生きていけばいいのか、この先長い人生をどのように過ごしていけばいいのだろうか、、、のように悩んでいました。

この本はそんな悩みにコミットしてくれる1冊だと思います。

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コヘレトとは?

コヘレトとはヘブライ語で「集める人」という意味で、集会の主催者または説教者のことです。

その知恵のある人物のニックネームがコヘレトだったのではないかと言われています。

コヘレトはキリスト教信者の中で異端児として扱われることが多いようです。

異端児として知られるコヘレト

コレヘトの言葉は異端、反面教師として捉えられていました。

というのも、「空の空は空である。」「飲食を楽しめ」などキリスト教のような考えではない部分が多く含まれているからです。

コヘレトの教え

いくつか心に残ったコヘレトの教えを紹介したいと思います。

空の空は空である

 「空」というのはヘブライ語でベヘルであり、意味としては「束の間」という意味になるそうです。

コヘレトは人生は束の間であることを強調しています。そして、その瞬間を楽しめと言っています。

限りがある人生だからこそ、日常の飲食などの些細なことを楽しむことができると考えいます。

故に、「飲食を楽しめ」という言葉を残したんですね。

キリスト教の禁欲的な考え方である黙示思想とは違っています

人生は束の間だから「この瞬間」を大切にしないとね

終末論を嫌った

コヘレトは終末論(この世界が終わるという考え)を好んでいなかったようです。

コヘレトの考えの中心は「人生は束の間である」です。

終末論支持者の考えは、世界が終わるのであれば、来世で報われるように現世では我慢、禁欲して神に認められ天国へいこうというものです。

コヘレトは、このような生き方は「未来が終末なら現在は空であり、無気力になり、『今』は耐えるだけの時間になってしまう」と考えています。

いまをしっかり生きよう

時間について

 コヘレトは時間についても説明しています。

時間には2種類あるようです。

1つは時計で計ることのできる量的な時間であるクロノスです。

もう1つは、質的な時間であるカイロスです。

コヘレトはカイロスについて語ります。

カイロスとは一瞬の出来事で永遠に人生に影響を与えるような出来事のことです。

たとえば、誰かと出会って人生が大きく変わったり、何か(スポーツ、趣味)に出会い人生が大きく変わることもあります。

つまり私たちはクロノスの中をカイロスの連続を経験しながら生きているということになります。

そして、コヘレトは、このカイロスは神のみが知るタイミングで出現すると言っています。

そして、人生はベヘル(束の間)であるから与えられたカイロスをしっかり生きるように言っています。

なんだか深いな

いつ最高のチャンスが来てもいいように準備しておかないとね

まとめ

かなりまとめて紹介しましたが、個人的には大変勉強になった1冊です。

 この他にも、いろいろなことを言って言っていましたが、コヘレトは人生は束の間であるとか悲観的な人に見えるかもしれませんが、実際にはそうではありません。

現実的に助言を与えている場面もあります。

禁欲ではなく、「しっかり与えられた今を生きる」ことの大切さを教えてくれています。

コヘレトの格言 

 最後に、コヘレトの詩を引用します。

朝に種を蒔き 夕べに手を休めるな。

うまくいくのは あれなのか これなのか あるいは そのいずれもなのか 

あなたは知らないからである。

以下、英語⇩

Sow your seed in the morning ,and at evening let your hands not idle, for you do not know which will succeed, whether this or that, or whether both will do equally well. 

あまり聖書関連の本を読んだことがないので、かなりいい経験になりました。コロナ禍で色々と中止になったり、できないことばかりでストレスが溜まってメンタル的に辛い人もいると思います。

そんな人には特にオススメです!

気になる方は是非👍 最後まで読んでくれてありがとうございます。


↑お勧めです!!

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